県内唯一のUSPをもつタクシー
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先日、仕事で鹿児島に行く機会がありました。
お客さんと打合せをした帰り、
鹿児島中央駅までのタクシーですごいことがありました。
さすがに丸一日打合せをしたため、ちょっと疲れていたのですが
タクシーの運転手さんはそれを見逃さず、
おもむろにタブレットを取り出して
気分が落ち着くジャズをかけてくれたのです。
たったそれだけのことと言ってしまえばそれまでですが、
お客さんの気分に合わせて音楽をかける気遣いは
素晴らしいものでした。
気になっていろいろ話を聞いてみたところ、
そのタクシーの運転手さんは会社の許可を取って
このサービスを提供しているとのことでした。
同僚もほかの会社もやっていないので、
県内唯一のサービスとのことです。
最近は座席の前に液晶画面がついているタクシーも増えてきましたが、
ほとんどは広告かニュースです。
そんななか、お客さんの気分に合わせて音楽をかけてくれる
タクシーがあったらどうでしょうか？
しかも、この運転手さんはもともと音楽好きなので選曲も抜群です。
お年寄りだったら演歌、小さな子供がいればアニメソングなど
お客さんに合わせて音楽を流せるように、
様々なジャンルの音楽をストックしているそうです。
こんなタクシーなら、きっと、みんな乗りたくなりますよね？
実際、この運転手さんは福岡からも
予約の電話が入るほど人気だそうです。
会社員としての制約も多い中で、
県内唯一の独自の強み(USP：Unique Selling Proposition)を
確立したこの運転手さんだからこそだと思います。
このタクシーの運転手さんの営業スタイルを
戦略という枠組みで見るとどうでしょうか？
移動というタクシー本来の機能は、他社と変わらないはずですが、
そこにちょっとしたプラスアルファを加えることによって
他にはない強みとして打ち出しています。
ちなみに、この運転手さんは1回乗っただけでは
お客さんに電話番号を教えていないそうです。
(同僚とのあつれきを考えてとのことです)
運よく2回乗ったお客さんにだけ、電話番号を教えているそうです。
リピート顧客の確保が難しいといわれるタクシー業界で
見事にリピートを獲得されている(獲得しすぎ？)
証拠ではないでしょうか？
投稿者：加藤 寛之
