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目標を達成するマネジメント

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あなたの会社は常に目標を達成できているでしょうか?

起業が成長し続けるためには
しっかり目標を立て、それを達成することが不可欠です。

しかし、多くの会社では目標を立てるだけで
未達で終わってしまっているのが実情です。
そして、
「我が社は業績が悪い」
「目標達成できない」
と嘆く経営者も少なくありません。

今回はなぜ目標達成ができないのか、
そして目標を達成して企業の成長を実現するための
3つのポイントを私のクライアントの事例を
織り交ぜながらお伝えしていきます。

このクライアントは建築や不動産といった
「住」に関する事業を展開しており、
12年連続で増収増益を達成しています。

私が初めてこの会社に伺ったときは
従業員数20人で年商5億くらいの規模だったのですが、
今では年商15億円、毎年1億円以上の
利益を出している会社に成長しています。

なぜ、このようなことができたのでしょうか?
その成功の本質はこの会社の目標の立て方と
マネジメントにあります。

目標達成の3つのポイントをしっかりおさえておけば
企業を成長させる原動力になるのです。

まず最初に、この3つのポイントをお伝えする前に
覚えておいていただきたいことがあります。

それは、目標は抽象的であってはならないということです。
抽象的な目標は立てやすく、また判りやすい反面
行動に移しにくいのです。

例えば、ある会社の売上目標が10億円で
利益目標3000万円であったとしましょう。

これを見てどう思われるでしょうか?
判りやすいですし、なんとなく良さそうだと
感じてしまうのではないでしょうか

しかし、これだけだと10億円の売上を
どうやって実現するのか、どうやって利益を
確保するのかが全く見えてきません。

人は具体的なプロセスが見えないと
行動に移すことができません。
これは大きな組織でも小さな組織でも同じです。

もちろん抽象的な目標が悪いわけではありません。
判りやすい目標は組織全体の方向性を
定めるために必要です。
重要なことは、ここからいかに具体性の高い
個別の目標に落とし込んでいくかということです。

目標達成のポイント1チームまたは小集団の具体的な目標を設定


12年間増収増益を続けた会社では
目標を立てる際に、部門、事業部といった
小集団ごとの経営スタイルを確立させたました。

この会社では、まず最初に会社全体の売上目標を立てます。
次にこれを細分化して部門ごとの目標売上を設定します。
ここまでは普通の会社と同じです。
ただ、多くの会社ではここで終わってしまいますが、
この会社ではここからさらに目標を細分化しました。

部門ごとに経費配分を含めた目標利益まで
設定したのです。
事業や部門が異なれば利益の出し方や
資金の流れは異なります。
これらを無視して、各部門に売上目標だけを
課しても具体性が欠けてしまいます。

そこで、事業部別の利益率、客数、客単価などの
事業モデルを構築し、事業の特徴を
責任者にしっかりと把握させたのです。
さらに、どうすれば自分たちの目標利益を
達成できるかをしっかり教育しました。

目標達成のポイント2個人レベルでKPIを設定


KPIとはKey Performance Indicatorの略で
「重要業績評価指標」とも呼ばれます。

ポイント1で部門ごとの具体的な目標を設定すると
部門を仕切る部長や責任者は
それに沿って動きだします。

しかし、これでも現場にいる社員にとっては
まだ目標の抽象度が高く、具体性に欠けている状態です。
そこで部門の目標をさらに細分化していきます。
社員が行動に移せるように
社員一人一人に個別のKPIを設定するのです。

例えば営業部員であれば訪問量や訪問タイミング、
客単価を引き上げるための
リピートセールスの間などです。
工事部員であれば施工後の引き渡しから
紹介依頼を行うタイミングや請求のタイミングなど
細かいことまでしっかり目標として
落とし込んでいきます。

こうやって現場の社員が日常的に使えるKPIを
設定することによって個人レベルで目標達成を
促していくのです。

このKPIは部門やプロジェクトによって異なりますし、
場合によっては個人ごとに異なってきます。
ここだけをみると、各社員がバラバラに
動いているように見えるかもしれません。

しかし、このKPIは会社全体の目標を
細分化したものですので、
各社員がKPIを達成することによって
部門の目標が達成でき、最終的には全社の
目標達成に繋がります。

会社の目標を達成するためには
経営レベルから部門レベル、そして個人レベルの
各階層で具体的な目標を
しっかり作っていく必要があるのです。

特に重要なことは、社員個人レベルで自分が持つべき
KPI(重要指標)を明確にすることです。
多くの会社ではここまでやっていないため、
目標が抽象的なままで未達に終わってしまうのです。

目標が具体的であれば人は動きだします。
12年連続の増収増益の会社も
このひとりひとりの小さな目標達成が
大きな結果につながったのです。

目標達成のポイント3社員が働きやすい環境づくり


会社の目標をしっかり達成するためには
経営者であれば部門長に、
部門長であれば現場の社員にどのように
マネジメントしていくかが重要となってきます。

ポイント2で各社員にKPI(重要業績評価指標=目標)が
設定されているわけですが、これだけではまだ足りません。
KPIを設定し、その行動を管理をしたからといって
目標達成が実現できるわけではないのです。

部門や事業部などの小集団が目標達成するためには
目標の意味の共有や目標達成できる環境、
そして戦う集団になるための意欲を
整えていく必要があります。

これを抜かしてしまうと、誰がKPIを達成できている
できていないという議論に始終してしまいます。

働きやすい環境、モチベーションが上がる環境を
整えないと人は動きません。
これは目標設定とマネジメントの盲点になりがちです。

いかにみんなで目標達成できるか考えられる
チームづくり、環境づくりは意識的に取り組んでください。
人の相性やリーダーの適正などを
しっかり見定めないと戦う集団はつくれません。

このチームづくり、環境づくりも目標設定と同じで
全社一律に設定することは困難です。
なぜなら各階層(経営者、部門責任者、社員など)で
マネジメントのポイントが異なるからです。
それぞれが見ているKPIが異なりますし、
環境も異なります。

それぞれの階層に適したマネジメント行うことによって
最終的には全社の目標を達成することが
可能になります。

12年間増収増益を続けた会社もこの3つのポイントを
しっかりおさえることによって売上を5億円から
15億円まで成長させることができました。

この成長は確実かつ健全なものです。
決して無理をして組織に負担をかけて
達成したものではありません。
きっとこれからも堅実に成長できるでしょう。

そして、この会社が手に入れたものは
堅実な成長だけではありません。
実はこれが一番重要なことでもあるのですが、
働いている社員が「成功体験」を積み上げているのです。

この成功体験を積み上げた人や組織は
自分たちで考えて何をするべきか理解し、
モチベーションを持って行動してくれます。
経営者がいちいち細かいことを指示する必要が
なくなる、いわゆる自走式の組織です。

経営者が一人で目標達成に向けてがんばったり
みんなを幸せにするんだと言っても
組織は動きません。

目標達成のためのマネジメントのポイントは
下記の3つをしっかりおさえ、繰り返すことによって
目標達成のための戦える集団を
創りあげることにあります。

  1. チームまたは小集団の具体的な目標を設定
  2. 個人レベルでKPIを設定
  3. 社員が働きやすい環境づくり

組織や各社員が自ら考え、行動できるようになると
売上も上がりますし、会社としてできることも
増えていきます。
こういった視点を持って目標を設定し
組織をマネジメントしていくことが
経営者が実現したい会社の姿に近づく
近道ではないでしょうか。

投稿者:K'sパートナー株式会社