15分の会話で『顧客の本音』を引き出す営業トーク
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「営業において契約を結ぶための決め手は何か?」
と聞かれたとき、
あなたは何を思い浮かべますでしょうか?
営業の決め手は何時間もタフな商談をすることや、
商品説明が巧みなことではありません。
これらは些末なことであり、一番重要なことは
いかに顧客の本質的な悩みや問題の本質に
迫れるかどうかです。
短い時間で顧客と信頼関係を構築し、
顧客が抱える本質的な問題や本音を
引き出すことが営業の決め手となるのです。
このためには顧客の声を
真摯に聞く姿勢に加えて、
問題の本質に迫るための
「質問力」も重要になってきます。
答えを導くための営業トークといってもいいでしょう。
顧客との会話(質問)の中で顧客がどういうことで
困っているのか、これを的確に聞き出すのです。
15分で本質的な問題を引き出す質問
顧客の本音や本質的な問題を引き出すために
長時間のヒアリングや商談は必要ありません。
15分もあれば十分です。
たった15分で顧客が心を開き、
本音を語ってくれる質問法があるのです。
これができるようになると
短時間で顧客のニーズを一気に
引き出すこともできるので
営業の効率は大きく変わってきます。
今回はこの15分で顧客の本質的な問題を
引き出す営業トークの3つのポイントをお伝えします。
- 顧客にお困りごとを聞く
- お困りごとの背景を聞く
- 顧客が言葉にできないことを具体化する
ポイント1:顧客にお困りごとを聞く
まず最初に顧客のお困りごとを聞きます。
これは当然と言えば当然です。
しかし、売れてない営業マンは
いきなり商品説明を始めたりしてしまいます。
これでは売れるものも売れません。
まずはしっかり顧客がどんなことで
悩んでいるのか聞き出しましょう。
例えば、コンサルティングサービスを
売っているのであれば
「この1年間の経営を振り返ってみて、
現在の悩みはどこにありますか?」
「将来の悩みはどんなことがあるでしょうか?」
といった質問で、顧客の悩みを
引き出していきます。
ここで重要なことは、この顧客の悩みを
鵜呑みにしないことです。
多くの場合、最初に聞きだした悩みは
表面的なもので、本質ではありません。
この表面的な悩みを真に受けてしまうと
後で失敗するので注意してください。
顧客の悩みを聞き出したら、
次は悩みの本質に迫るための
深掘りを確実に行っていきましょう。
ポイント2:お困りごとの背景を聞く
顧客から聞き出した悩みに対して
その背景を探っていきます。
「なぜその悩みを持つに至ったのか、
その背景を教えてください」
「なぜ、この1年の営業成績が悪いと
お感じなのか、その理由を教えていただけますか?」
このような質問によって、
顧客の悩みや問題を深掘りしていきます。
一度の深掘りで終わらず、
問題の本質にたどり着くまで
繰り返すことが大切です。
この質問をスムーズに進めるための
テクニックとして事例を入れることが有効です。
例えば
「先日、あるクライアントに伺った際、
営業担当者が辞めたことによって売上が
大幅に落ちたという相談を受けました。
1人の優秀な営業担当者に
依存しすぎていたのです。
これは極端な例だとしても、
〇〇さんのところではいかがでしょうか?
営業に何か問題や不満はありませんか?」
といった他所の事例を伝えることによって
聞かれた側も受け入れやすくなります。
ポイント3:顧客が言葉にできないことを具体化する
顧客への質問を繰り返し、
問題を深掘りしていく中で
注意してほしいことがあります。
それは、顧客が言葉にできないことを
具体化してあげるということです。
この時点では顧客は自分の問題に
気付き始めた段階でしかありません。
まだはっきりと見えていないことを
言葉にするのは意外と難しいのです。
ここはあなたが主導して
顧客の問題について再質問してください。
例えば
「それは、〇〇ということですか?」
と提案することによって
顧客は話しやすくなります。
悩みや問題の具体化が進むと
顧客は「そうそう!」と反応してくれます。
このような反応を得られたら、
なぜ、そういうことが起こったと思うのか
原因にまで斬り込んでください。
「なぜ、そんなことが起こったと思いますか?」
「過去にも何か同じようなことがあったのですか?」
「それが起こった時、予兆はありましたか?」
このような質問で問題の原因を探り出します。
ただし、この原因究明をやりすぎると
相手がひいてしまいます。
しかし顧客の考えを引き出すために
重要なポイントですので、少しずつでも
聞き出していってください。
顧客の本音を引き出すことに集中する
顧客の本音を引き出す営業トークで
重要なことは、
『顧客の本音を引き出すこと』
に集中するということです。
顧客と同じ景色を見ようとすることに
全力を注ぐと言ってもいいでしょう。
これができていない段階で解決策を話したり、
商品の説明をしてしまうのはNGです。
顧客自身が問題の本質を認識し、
解決したいと思っていない状況では
顧客の心には響きません。
まずは顧客の問題の本質に迫ることに
徹してください。
顧客の悩みを聞き、
質問によって具体化し、
何故そういうことが起こるのかを
事例を交えながら話していくと、
顧客の中である変化が起こります。
会話の中で明らかになったことが
問題であるという確信に変わるのです。
あなたとの会話の中で
顧客が気付きを得た瞬間です。
この瞬間まではしっかり顧客の悩みを聞き、
本音を引き出していきましょう。
顧客の本音を引き出すために最も重要なこと
そして、最後に会話を通して
明らかになったことを
まとめてください。
このフェーズは顧客の本音を引き出す
営業トークの中でも最も重要です。
「○○さんは営業の売上が
下がったことが問題ということでした。
しかし、いろいろお伺いした結果、
営業の仕組みが十分に
構築できていないことが問題であり、
1人の営業マンに依存している状況から
脱したいということでよろしいでしょうか?」
顧客の漠然とした悩みをしっかりと
言語化することによって
顧客自身も気づいていなかった問題が
はっきり見えてきます。
漠然とした悩みや問題がはっきり見えた
顧客は
「その問題をあなたに解決してほしい」
と考えだします。
ここまでに必要な時間は
15分もあれば十分です。
あなたの商品・サービスの話は
この段階まできて初めてすることになります。
営業以外でも使えるコミュニケーションスキル
この15分の会話で『顧客の本音』を引き出す
営業トークは営業以外の場面でも使えます。
社内会議や部下とのコミュニケーション、
プロジェクトの運営などあらゆる場面で
漠然とした悩みや問題は存在します。
相手から本音を引き出し、
具体化・言語化することによって
ビジネスの問題を解決に導くことが
可能となるのです。
是非この営業トークをマスターして
使ってみてください。
投稿者:K'sパートナー株式会社