売上高を身の丈に合わせる

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今回は、当社へ資金繰りが厳しくなった為に個別相談に来られた

クライアントの改善事例をもとに、

キャッシュフロー改善の基本的な考え方のうち、

「売上高を身の丈に合わせる」ポイントについてお伝えします。

 

個別相談に見えたのは、小売業の経営者様で、

元々は毎期黒字を計上する優良企業でしたが、

競合店の出店攻勢などを背景に売上確保が難しくなり、

赤字を計上するに至り、資金繰りも厳しくなったためでした。

ご相談に見えた際の損益状況は簡潔に以下の通りでした。

 

・3ヶ年推移で売上高は若干の減少傾向にある

・3ヶ年推移で売上総利益率は減少傾向にある

・3ヶ年推移で人件費は増加傾向にある

 

赤字打開策として売上高アップのために、SALEを強化した結果、

収益が余計に悪化したケースです。

 

売上アップや客数アップの手法の一つとしてSALEの強化が悪いとは思いませんが、

収益改善・資金改善の手法としては悪手と言わざるをえません。

 

何故かと言えば、SALEによる売上アップを実施すると、

必ず「仕入」が増えてしまいます。

 

資金繰りが厳しい状況を打破する為に仕入(支払)を増やす。

 

こう記載すると分かりやすいですね。

資金改善するという視点に立つと、とても矛盾した改善策になるわけです。

 

そして、結果が示すように

売上の大部分をSALE品売上が占める事になりますから、

売上総利益率は大幅に下がってしまい、売上総利益額は減少してしまいます。

 

更に、SALEを強化する事で、

発注業務、商品受入業務、商品陳列業務、レジ他販売業務など

販売に関わるあらゆる業務量が増えてしまいます。

それにより、人手が不足し、人員補充や残業発生など

人件費も増えてしまうわけです。

 

儲けがほとんど無い売上づくりのために、人件費が余計にかかる。

 

こう記載すると分かりやすくなります。

収益改善という視点に立つと、とても矛盾した改善策と言えます。

 

平時に、この事はどの経営者様も理解している事柄です。

しかしながら、競争環境におかれると、

競争に勝たなければならないという強い意識が芽生えます。

そして、「顧客」を奪うもしくは取り戻すという点に固執し、

SALE強化についつい邁進してしまいます。

企業存続に最も重要なのは「利益」であるという点が置き去りにされやすくなってしまうのです。

 

決してSALE強化を否定している訳ではありませんが、

儲けの準備が出来ていない中で、顧客争奪戦を行うのはやはり悪手ですから、

当クライアントには、SALEを止めていただき、

収益トントンの改善プランを実施し、何とか赤字は解消する事が出来ました。

 

競争環境の変化に対応する

これは、企業の大命題と言えますが、

「利益」を置き去りにしてはいけません。

 

もし、収益状況が悪い状態が続いていると感じた際には、

今の売上高そのものが身の丈に合っているか?

利益を置き去りにして、売上ばかりを追いかけていないかを

見直す事をおススメ致します。

 

 

 

投稿者:加藤 寛之

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